超音波厚さ計 機能一覧 Ultrasonic thickness gauge
超音波厚さ計 機能一覧
モデル | ZX1 | ZX2 | ZX3 | ZX5シリーズ | ZX6シリーズ | MX2-DL | CMX1シリーズ | CMX2-DL | CMX3-DL | PZX1シリーズ | PMX2-DL | PMX3-DL | PMX4-DL |
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旧名称 | ZX-1 | ZX-2 | ZX-3 | ZX-5シリーズ | ZX-6シリーズ | MVX | CMXシリーズ | CMX DL+ | CMX DL+ Color | PZX-7シリーズ | PVX | PVX Color | HPX DL+ |
価格(税別) | 185,000円 | 200,000円 | 260,000円 | 290,000円~ | 320,000円~ | 500,000円 | 360,000円~ | 620,000円 | 660,000円 | 380,000円~ | 660,000円 | 700,000円 | 740,000円 |
分解能?表示器(ディスプレイ)に表示されるデジタル表示の最小単位のこと。 | 0.01mm | 0.01mm | 0.001mm | 0.001mm | 0.01mm | ||||||||
パルス・エコー?零点調整により設定した零点と、1回目の底面エコーとの伝播時間差から厚さを求める方法。零点・第一回底面エコー方式とも呼ばれる。測定範囲が広く、腐食等により裏面状態が悪くても測定が出来るため、超音波厚さ測定で最も使用されている測定方式である。 | 0.63~800mm | 0.63~1,000mm | 0.63~1,000mm | 0.63~10,000mm | 2~900mm | 1~9,000mm | 1.3mm~30m | ||||||
エコー・エコー?1回目の底面エコーと、2回目の底面エコーの伝播時間差から厚さを求める方式。パルス・エコーに対しより精度の高い厚さを測定できる一方、測定範囲が狭い、表面および裏面の状態が悪いと測定出来ないというデメリットがある。このため、鋳鉄等の減衰の大きな材料、腐食等で表面が粗い試験体、厚物、湾曲部の測定には適さない。表面に塗装が施されている場合は、母材(素地)の厚さのみを測定する。多重エコー方式、スルーペイント、スルーコートとも呼ばれている。 | 2.54~100mm | 2.54~50mm | 2.54~100mm | 0.152~12.7mm 3~150mm |
0.152~12.7mm 2.54~900mm |
2.54~900mm | |||||||
マルチ・エコー?複数の底面エコーの伝播時間差の平均から厚さを求める方法。エコー・エコーが2つの底面エコーから厚さを算出するのに対し、マルチ・エコーでは3つ、またはそれ以上の底面エコーから厚さを求める。エコー・エコーよりも精度の高い厚さ測定が可能な反面、表面・裏面状態の影響をより一層受ける。エコー・エコー同様に表面に塗装が施されている場合は、母材(素地)の厚さのみを測定する。多重エコー方式とも呼ばれている。 | 2.54~50mm | 2.54~150mm | 2.54~150mm | ||||||||||
インターフェース・エコー?遅延材付きトランスデュ―サー(探触子)で用いられる測定方式の1つで、表面エコーと第1回底面エコーとの伝播時間差から厚さを求める。使用する遅延材の長さにより測定範囲が制限される。例えば 長さ12mmのアクリルの遅延材を使用した場合、測定可能な鋼の厚さは25mm以下となる。 | 1.52~25.4mm | 1.27~25.4mm | |||||||||||
コーティング?膜厚測定のこと。CMXシリーズは超音波膜厚計としての機能も備えており、超音波厚さ計による母材(素地)の測定と、超音波膜厚計による塗膜測定を同時に実施することができる。 | 0.013~2.54mm | ||||||||||||
音速設定?音速を任意に設定できる機能。ダコタ・ジャパンの超音波厚さ計は、305~18,542m/秒と音速の設定範囲が広いことが特徴。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
マテリアルリスト?プリセットされた材料とその音速の一覧。材料を選択することで、音速を呼び出すことができる。マテリアルリストの音速値は一例であり、材料の組成や温度により音速は異なる。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |
1点・2点校正?音速設定のための機能。試験対象と同じ材料の対比試験片を用意し、1点校正の場合は任意の1点で、2点校正の場合は2点で実施する。1点校正の際には実際の測定範囲の上限付近で、2点校正の場合は測定範囲の下限と上限付近の2点での実施を推奨する。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||
自動零点調整?パルス・エコーでの測定に必須の零点調整を自動で実施する機能。実施時には、トランスデューサーに付着したカプラント(接触媒質)等は綺麗に拭き取り実施する。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||
Vパス補正?二振動子探触子特有のVパスによる誤差を補正するための機能。二振動子探触子は、その名の通り発信用と受信用の2つの振動子を用い超音波を受発信する。この2つの振動子は、超音波が試験体内部をV字に伝播するよう試験体に対し平行ではなく、角度を付けて設置されている。V字(斜め)に伝播する時間から試験体の垂直方向の厚さを算出するため、伝播時間と試験体の厚さの関係は、完全な直線にはならず誤差が発生する。Vパス補正はこの誤差を補正するための機能。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||
感度調整?感度(ゲイン)を調整するための機能。厚物や高減衰材の測定時は感度を上げることで、鋳鉄等のノイズが多い材料は感度を下げることで、正しい底面エコーを検出する。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||
スキャンモード?高速で画面更新を行い、通常の表示間隔では見逃してしまうような瞬間的に捕捉した最小値、または最小値と最大値を表示する。ZXシリーズでは、通常モードの10回/秒の測定に対し、スキャンモードは100回/秒の高速測定を行う。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||
差厚測定?設定した基準厚さと測定した厚さの差を表示する。ディファレンシャルモードとも呼ばれている。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |||
アラーム?測定値が設定した基準厚さを満たさない場合に、ランプ(赤点灯)やブザーで検査員にアラートを発する機能。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |||
音速測定?試験体の音速を測定する機能。鋳鉄では音速を測定することで球状化率を管理することができる。また材料の縦波音速と横波音速と密度を基に、ヤング率、ポアソン比、剛性率を算出することができる。なお音速の測定には、事前に測定箇所の厚さを厚さ計に入力する必要がある。 | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||||||
USB給電?モバイルバッテリーやUSB充電器、PCのUSBポートから給電する機能。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |||
リモートコントロール?外部機器から超音波厚さ計を操作(コントロール)する機能。自動検査で主に使用する。測定値を取得するためのコマンドも用意。 | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||||||
外部出力?測定値をRS-232C通信により外部機器に出力する機能。 | ✔ ZX5のみ |
✔ ZX6のみ |
✔ PZX1のみ |
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データロガー?測定値を厚さ計内部に保存する機能。保存した値は後から呼出・表示したり、PCと接続し転送することができる。 | 10,000件 ZX5-DLのみ |
10,000件 ZX6-DLのみ |
8GB | 8GB CMX1-DLのみ |
8GB | 8GB | 10,000件 PZX1-DLのみ |
8GB | 8GB | 8GB | |||
Aスコープ?縦軸に受信した超音波(エコー)の強さ、横軸に時間をとり超音波の波形を表示する方法のこと。Aスコープは超音波厚さ計の上位機種に搭載される機能で、Aスコープを観察し対処することで、誤測定を回避し信頼性の高い測定ができる。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |||||||
Bスコープ?縦軸に厚さ、横軸にトランスデューサーの変位を示す方法で、試験体の断面方向の情報を得ることができる。断面表示とも呼ばれる。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||
画面キャプチャ?厚さ計ディスプレイの表示内容を画像として保存する機能。パソコンのプリントスクリーン・スクリーンショットに該当する。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||
セットアップ登録?測定条件を厚さ計内部に保存する機能。後から呼び出すことにより、保存済みの測定条件を再現することができる。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||
パルス電圧調整?振動子への印加電圧のことで標準設定は150V。PMX4-DLではGFRPやゴムなどの高減衰材の厚さ測定用に、最大400Vでの印加が可能。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||||
パルス幅調整?パルス幅とは、パルス印加時間のことで、長くすることで試験体への超音波エネルギーが増加する。パルス幅は3段階の調整が可能で、高解像測定や一般的な用途ではノイズを低減するためにスパイク(狭い)が適し、厚物や高減衰材を測定する際は追加のエネルギーを与えるためにより広いパルス幅を設定する。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |||||||
ダンピング調整?受信機の入力インピーダンスを制御する機能。トランスデューサーの周波数に合せて調整することで、信号品質を向上させることができる。設定可能なインピーダンスは50、75、100、300、600、1500Ωの6種類。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||||
GAIN SLOPE?伝播距離による受信エコーの振幅減少を補正する機能。超音波探傷器に搭載されているTCG(Time Corrected Gain:距離振幅補償)を簡易的に使用できるよう簡略化したもの。 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ||||||||
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