測定方法
超音波厚さ計CMX DL+またはPVXと斜角探触子を用いることで、溶接部のきずの有無について、簡易的にチェックすることができます。
ただ、超音波探傷器と異なりビーム路程のみ表示可能で、きずの位置や深さ、大きさについての情報を得ることはできません。またエコー高さ区分線(DAC線)を作成することもできません。
CMX DL+またはPVXに斜角探触子(一振動子)を接続します。本体の表示はAスコープに設定します。次に、STB-A1試験片やSTB-A3試験片を用いて入射点を測定し、さらに2点校正を実施し零点と音速を設定します。
探傷は、直射または一回反射法で行います。まず、溶接部に傷があるNGサンプルを測定し、きずエコーが適切に表示されるように、感度や表示範囲(ディレイ・レンジ)を調整します。
検査は、通常の探傷と同様に前後・左右・首振り走査を実施します。きずがある場合、きずエコーがディスプレイに表示されます。
*正式な検査は、超音波探傷器を用い、該当する規格や指示書に従い実施してください。
きず有り
きず無し
対応トランスデューサー
周波数 | 主な測定材料 | 振動子径 | 種別 | 部品番号 |
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5.0MHz | 溶接部の斜角探傷 40/60/70°くさび着脱式 | Φ6mm | 斜角探傷子 | FT-D5-14 |
5.0MHz | 溶接部の斜角探傷 45° | 10×10mm | 斜角探触子 | 5C 10×10 A45 |
5.0MHz | 溶接部の斜角探傷 60° | 10×10mm | 斜角探触子 | 5C 10×10 A60 |
5.0MHz | 溶接部の斜角探傷 70° | 10×10mm | 斜角探触子 | 5C 10×10 A70 |
*本資料は、測定の一例を示すものであり、規格・法令等により定められた測定方法を説明するものではありません。