鋳抜きピン(コアピン)の厚さ測定 Application Notes - Ultrasonic Thickness Measurement
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鋳抜きピン(コアピン)の厚さ測定
鋳抜きピン(コアピン)は、鋳造品に穴を作るためのピンのことで、耐久性が要求される重要な金型部品の一つです。
鋳抜きピン(コアピン)の内部には冷却穴がありますが、この穴が偏肉していると、冷却時の温度差が大きくなり、耐久性が著しく低下してしまいます。このため、鋳抜きピンの偏肉の管理は非常に重要です。
超音波厚さ計を用いることで、冷却穴の偏肉を簡単に測定することができます。ダコタ・ジャパンの超音波厚さ計は、射抜きピン製造時の偏肉検査で豊富な実績があります。
測定方法
鋳抜きピンの厚さ測定は、分解能に優れた精密検査用のAスコープ表示付き超音波厚さ計PVXと、先端が細いペン型のトランスデューサー(プローブ・探触子)の組み合わせで測定します。
ペン型トランスデューサーは、先端径が細いため、測定面に垂直に接触させることが難く、このため、Aスコープ(波形・エコー)で垂直に接触していることを確認しながら、測定を行います。
下図(a)のように垂直に接触していない場合、材料の反対面に反射した底面エコーを受信することができません。このため、厚さ計本体のディスプレイにはエコーが表示されず、厚さを測定することができません。
一方、下図(b)のように垂直に接触している場合は、エコーを受信することができるため、ディスプレイには底面エコー(波形)が現れ、厚さが表示されます。
ピンの周方向に90度毎、4点測定を行います。一般的にはピンの中央から先端部分の任意の箇所を、周方向に4点測定することで偏肉状況を把握することができます。
鋳抜きピンの外径が20mm以上の場合は、ZXシリーズと7.5MHzの高精度・薄物用のトランスデューサーの組み合わせでも測定が可能です。
ZXシリーズでの円筒状の測定方法は、管材(配管・パイプ)の厚さ測定をご確認ください。
動画
鋳抜きピン(コアピン)の測定 PVX
対応トランスデューサー
周波数 | 径 | 種別 | 探触子 | 対応機種 | 部品番号 |
---|---|---|---|---|---|
10MHz | 2mm | ペン型 遅延材付き | 一振動子 | PVX | TT-SD10-116P |
10MHz | 2mm | ペン型/ショートタイプ 遅延材付き | 一振動子 | PVX | TT-SD10-116PR |
15MHz | 2mm | ペン型 遅延材付き | 一振動子 | PVX | TT-SD15-116P |