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よくある質問 - 超音波音速計 Q&A - Ultrasonic Bolting Meters

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皆様からよく頂く超音波音速計に関する質問を掲載しています。測定対象や条件、測定可否、製品仕様に関する質問を中心に、様々な質問への回答を記載しています。もし疑問が解決しない場合は、お電話もしくはメールでお気兼ねなくお問い合わせください。

A 超音波音速計は、金属やガラス、プラスチックなどの物質の中をを伝わる音の速さを測定する装置です。鋳鉄の黒鉛球状化率と音速との間には、下のグラフのように相関関係があります。この関係を利用し、超音波で鋳鉄の音速を測定することで、音速から黒鉛球状化率を推定することができます。詳細は、技術資料の超音波音速計による黒鉛球状化率の測定原理と測定方法をご確認ください。イメージ

A 残念ながら当社の超音波音速計は、音速または厚さしか表示させることができません。あらかじめ黒鉛球状化率が既知の試験片を数種類用意し、音速と黒鉛球状化率の関係を把握し検量線(換算表)を作成します。実際の測定においては、装置に表示される音速をもとに、事前に作成した検量線(換算表)から黒鉛球状化率を求めます。

A 残念ながら、超音波音速計は計測箇所の厚さが分からないと音速を表示できません。理由は、下の計算式をもとに音速を算出しているためで、事前に計測箇所の厚さを超音波音速計に入力する必要があります。
*QSV DLC-Mは専用のミツトヨ製ノギスとの連係が可能で、煩わしい厚さの手入力が不要で音速計測ができます。 C(音速) = 2D / t C: 音速、 D:厚さ、 t:伝播時間

A 検査対象の材料や使用する超音波音速計の機種により変わります。検査対象が鋳鉄品で、ZX-5やQSV DLC-Mなどの二振動子トランスデューサーであれば1.2mm以上が目安です。遅延剤付きの一振動子トランスデューサーの場合は0.2mm以上が目安です。

A 下記4点のメリットがあります。

1.測定箇所に超音波センサー(トランスデューサー・探触子)を接触させるだけで、瞬時に測定ができる。
2.ハンディサイズの装置のため持ち運びが可能で、現場での測定にも対応。
3.測定に熟練が不要。誰が測定しても同じ結果が得られる。
4.破壊せずに測定することができるため、製品で測定が可能。

一方で、デメリットは次の通りです。

1.両端面が平行の箇所でしか測定できない。
2.測定面が粗い場合、測定精度が低下する、または測定できない場合がある。

A 当社の超音波音速計では、黒鉛球状化率を直接表示することはできません。超音波音速計に表示される音速を、事前に作成した音速と黒鉛球状化率の検量線(換算表)を利用し、黒鉛球状化率に換算する必要があります。
以下は検量線(換算表)の作成手順です。音速と黒鉛球状化率の関係は鋳鉄の種類により変わりますので、種類毎に検量線(換算表)を作成します。

1.測定したい黒鉛球状化率の範囲で、顕微鏡等を用い黒鉛球状化率が既知のテストピースを用意する。(例:75%、80%、85%、90%、95%等)
2.用意したテストピースを超音波音速計で測定し、検量線(換算表)を作成する。
3.超音波音速計を用いて鋳鉄の音速を測定し、作成した検量線を元に黒鉛球状化率に変換する。

A 超音波音速計では、検査箇所の厚さが既知であることが条件のため、ノギスやマイクロメーター等で厚さが計測できない形状の場合、測定できません。また、超音波センサー(トランスデューサー・探触子)から送信された超音波は、材料の裏面で反射し、再度超音波センサーに戻ってくる必要があります。両端面がある程度平行でないと、底面で反射した超音波を受信することができないため、測定できません。

A 計測可能です。ただし、鋳肌の状態が悪く凹凸が激しい場合は、周波数が2.25MHzや1MHzの低周波でかつ径が大きい二振動子トランスデューサーを用い、さらに超音波の透過に優れた高性能カプラントEcho Z+を使用する必要があります。表面が極端に粗いと、測定できない可能性もあります。

A 本体の劣化や超音波センサー(トランスデューサー・プローブ)の摩耗により精度が変化することが考えられます。このため、当社では年に一回の定期校正を推奨しています。

A 水や油でも代替可能です。ただし、鋳肌の測定で水や油を使用すると、超音波センサー(トランスデューサー・探触子)と測定面の間に空隙が生じる可能性があり、測定精度・信頼性が低下します。このため専用剤の「ウルトラソニックス」や「エコーZ+」の使用をお勧めします。
弾性率の測定で横波音速を測定する際は、ねり飴のように高い粘性が特徴の「エコーシアウェイブ」を用いる必要があります。水や油では代替できません。

A 代用は可能です。ただし、超音波厚さ計は音速計測が主目的でないため、使い勝手は悪いです。ZX-5やZX-6、PZX-7であれば厚さ測定モードと音速測定モードの両方を搭載しているため、用途に応じてモードを切り替えて使用できます。

A ZX-5DL、ZX-6DL、QSV DLC-Mでは、測定した音速を内部に保存することが出来ます。

A ダコタ・ジャパンの超音波音速計は、零点・第1回底面エコー方式(パルス・エコー)、多重エコー方式(エコー・エコー)、表面エコー・第一回底面エコー方式(インターフェース・エコー)のパルス反射法にのみ対応しており、透過法には対応していません。